雨粒が窓ガラスだけでなく、オレの胃の壁をひしひしと叩き、その激痛で目覚める最悪の朝…

ホテルのベッドの上で柔らかな掛け布団を強く抱え込み、まるで母親のお腹の中で身体を丸めている胎児の様に激痛に耐えている…。

明らかに…


『五感のバランスの欠如』だ…。






視覚…


例え、何処にでもある夕暮れの商店街の平凡過ぎる風景であっても、そのヒトと一緒に見ているなら退屈をさほど感じない…


聴覚…


がなりたてる選挙演説の、およそ騒音でしかないものもそのヒトが横にいるだけで心地よいワルツの旋律とまでは言わないが、単なるＢＧＭとして流れていく…


触覚…


握った手のひらが暖かければ、ただそれだけでホッとし…冷たければ冷たいで「手の冷たいヒトは心が暖かいんだって…」なんて余計なことを言ってみたりする…


味覚…


それが、３００円の『のり弁』だろうが、合成着色料の明らかに不自然な薄紫の漬物さえそのヒトと並んで食べていたなら、…美味いなぁ…


嗅覚…


運転中、突然窓から牛糞の香りが車内に（具体的には沼田市でした）吐きそうなのにそのヒトが隣にいるから、二人して大爆笑…


そのヒトがいるだけで「ネガティブ」が魔法のように「ポジティブ」に変わる…


それが、今は欠如してるなあ…


でも、大丈夫！


精神的な問題であろうが、オレ単純にコンビニに走り…






「これは胃にいい！」と、牛乳買ってきて飲んで、途端に胃痛を治したくらい『ポジティブな身体』だから！


さ、１日の始まり！


雨だけど皆さんポジティブで…ね。